神は私たちが幸せになることを望んでおられるのでしょうか？聖書は幸せについて何と言っているのでしょうか？

"幸福」は一過性のもののように思えるかもしれませんし，ほとんどの信念体系では究極の目標とは言えません。しかし実際には、それは主がわたしたちに与えてくださった最大の目標なのです。主はわたしたちが幸せになることを望んでおられます。わたしたちがそれを許すならば，主はわたしたちができる限りの幸せになるように導き，導いてくださいます。

主がわたしたちを創造された理由は、すべて主がわたしたちを愛することができるようにするためでした。しかし，主がわたしたちに望んでおられる幸福とは，肉体的な欲望を満たすための一時的な喜びではなく，主との結びつきと隣人への真の愛という絶妙な永遠の喜びであり，見るのが難しく，達成するのが難しいものですが，最終的にははるかに喜ばしいものです。

スエーデンボーグは、天の幸福を、肉体的な欲望を満足させるという世俗的な幸福と区別しています。天国では、すべての幸福は、主を愛し、人のために生き、人の役に立つことから感じられます。主が行うことはすべて、私たちをその状態に導こうとする試みの一部であり、私たちに起こるすべてのこと（自然のレベルでは最も悲劇的なことであっても）の中で、主は私たちがその状態に向かって進む機会を与えてくださいます。

しかし、主もまた、私たちを自由の中に置いてくださいます。私たちは主の努力を拒否して背を向けることができますが、その選択が幸せにつながるように見えるかもしれませんが、それは一時的な自然な幸せであって、最終的には主が私たちに望んでおられる喜びの影に過ぎません。しかし、地獄にいる人たちが「幸せ」なのは、地獄での生活が、地上で培ってきた自己中心的な愛と一致しているからです。もし地獄にいる人たちを天国に上げることができたとしたら、彼らは苦しめられていると感じるでしょう。

より 詩編65:9-13:

あなたは地を訪れ、それを祝福する。

神の川は水に満ちている。あなたは彼らのとうもろこしを用意し、地を養うために、あなたは地を養う。

あなたはその谷に水を与え、その小さな谷に雨を降らせ、雨の滴でそれを柔らかくし、その増加を祝福する。

あなたはその年をあなたの優しさで冠し，あなたの雲は太ったものを落とす。

それは荒野の住人の上に落ち、小高い丘は四方を喜ぶ。

谷間には羊があふれ、谷間にはとうもろこしが茂り、彼らは笑い、歌うであろう。

より ヨハネによる福音書15:11:

わたしがこれらのことをあなたがたに告げたのは，わたしの喜びがあなたがたの中にあり，あなたがたの喜びが完全なものとなるためである。

(références: 天界の秘義1153 [2], 6392; 神の摂理37)

6392. 「地を見て楽しみとし」とは、主のみ国にある事柄、つまり幸せの中にあることを指します。その根拠は次の通りです。「地」とは、教会であり、主のみ国です（662,1066,1067,1413,1607,1733,1850,2117,2118,4447節）。「地」が主のみ国なのは、〈みことば〉に登場する「地」に「カナンの地」の意味があり、それが主のみ国を表わすものだからです。しかも最古代以来、この地に教会が存在しました（3038,3481,3686,3705,4447,4454,4516,4517,5138節）。

「楽しみとする」とは、報いを目的にしないの善行からくる幸福を意味します。「かれは、安住を見て良いものとし、地を見て楽しみとする」とありますが、いずれも主のみ国における幸せを意味します。「安住を見て良いものとする」とは、天的なもの、つまり善を視野に入れており、「地を見て楽しみとする」は、霊的なもの、つまり真理を視野に入れています。そしてこれこそ、善と真理との結婚です（6343節）。

② 報いを目的にしない善行にある幸せについて、さらに考えを進める上で、忘れてはならないことがあります。それは報酬を目的としない善行にこそ、天界的幸せが存在する事実を知っている人が、現在ごくわずかしかいないことです。名誉職に登用され、人々から仕えられ、財産に恵まれ、快楽に生きる以外にも、幸せが存在する事実を知りません。その幸せこそ、人の準内部に感化をおよぼすものですが、その事実をまったく知りません。これこそ天界的幸せであるとともに、純粋な仁愛の幸せです。

当世の賢者たちに、これが天界的幸せであるのを知っているかどうか、尋ねてみてください。報いがないなら、善行を行う理由はないとして、善行を拒否する人も大勢います。主に導かれる人は、善行以上に願わしいものはなく、善行による報いほど、無視されていいものはないのを、かれらは気づきません。これこそ、主が再生している人に賜る新しい意志です。つまり人の中に見られる主のご意志です。